ワイシャツには6種類の襟があり、生地とサイジングはセットで考えて選ぶようにしよう

ビジネスワイシャツのサイジングの風景。

ワイシャツと言うとどんなイメージでしょうか。日本ではビジネスパーソンが着用していて、スーツやジャケットの下に着用したり、セーターやベストなどと合わせたりと、基本的には上着やネクタイなどと組み合わせた、やや固い雰囲気の白いシャツと言ったイメージだと思います。

外国では素肌に着用してスーツを汚れから守る「下着」と言ったイメージが強いかもしれません。日本でも勿論スーツの汚れを防ぐ目的もありますが、ワイシャツを直接素肌に着用する方は少なく、アンダーシャツを着てからワイシャツを着る事で、さらにワイシャツの汚れを防いだりします。

これは日本の風土や気候などが関係しているのでしょう。夏は蒸し暑く、梅雨もある日本では汗をかく頻度も多いので、ワイシャツを素肌に着てしまうと黄ばみが出てしまったり、襟や袖なども汚れやすからです。

職場で使用する機会が多いワイシャツは、ノーアイロンのタイプや形状安定タイプなど、よりビジネスシーンにマッチした素材のシワの寄りにくいものが人気となっています。

高級なブランドのワイシャツには購入時点でネクタイやカフスとのコーディネートがされているタイプもありますので、お洒落に敏感なビジネスパーソンにはとても人気が高いものもあります。

ワイシャツにはビジネス、オフィス、サービスなど職場環境により求められるスタイルも様々ですので、用途に合わて好みのワイシャツを選ぶようにしましょう。

ワイシャツの種類

ワイシャツは大まかに6種類あります。ワイシャツの種類はカラーや柄でわけられている事が多くカラーとは英語の色ではなく、「襟」の事をさしています。

  • レギュラーカラー
    このレギュラーカラーはネクタイの柄や結び方など、何にでも合うので普段着にも進められています。
  • ワイドカラー
    こちらは襟が大きく開いているため、ネクタイを比較的大きく結ばないと不格好になってしまいます。ワイドカラーはネクタイが目立つタイプなのでネクタイ選びが重要です。
  • ボタンダウン
    こちらは襟元がボタンで止められたタイプの物で、ポロ球技用シャツを元に造られました。スポーティーな印象になります。
  • タブカラー
    こちらは、左右の襟をタブと呼ばれる紐につけたボタンで止めるタイプです。ノーネクタイの場合は、タブを片側に止めて使用します。
  • ウィングカラー
    こちらは、襟先が首もとから離れて開いているタイプです。タキシードやパーティーなど、フォーマルな場所で着用します。
  • クレリックシャツ
    こちらは襟と袖が無地で他の部分に柄が入っているシャツです。柄物が着たいけれど全部柄物には抵抗がある方にお勧めです。

ワイシャツの生地の特徴

ワイシャツの生地に使われている素材には、「天然繊維」である綿・麻・絹の他に、「化学繊維」のポリエステル・ヨーレン・ナイロンなど、2種類の繊維に分けられます。その中でも、綿・麻・ポリエステルが一般的な生地として使用されています。

綿は、吸湿性・保温性・通気性に優れており、サラッとした感じがあります。水や熱に強く、洗濯時やアイロンがけに、その特性が生かされます。しかし、シワになりやすく、水分によって収縮してしまうと言った欠点があります。

麻は、リネンやミラーと言われる植物の、茎や葉の繊維を使用して作られ、天然繊維の中では最も強いとされています。通気性が良く、清涼感があり、水分の吸収や発散に優れています。また、麻はシワになりやすく、手触りが硬い感じが欠点です。

ポリエステルは、弾力性に優れ、型崩れやシワになりにいくいのが特徴です。吸湿性が低いので、乾くのが早く、水による収縮もありません。ポリエステルは形を作って熱を加えると、その形が固定される熱可塑性に優れている為、アイロンがけをしなくても、ある程度はスタイルを保てるのが特徴です。

生地の糸の太さを表す数字、番手

番手が大きくなるほど糸は細く、生地が薄く柔らかくなるので、肌触りの良い生地が出来ます。番手が小さい生地は、丈夫で透けにくい生地が作れます。

ワイシャツにはサイジングが重要

ワイシャツを着用する際にはサイジングが重要です。ワイシャツを着用する場面はフォーマルな席であったり、通勤などにスーツのインナーシャツとして着用する機会も多いので、サイジングを間違えてしまうと着心地が悪かったり、見た目にもだらしなく見えてしまうからです。

ワイシャツを選ぶ際にはサイズの前に素材に注目しよう

ワイシャツの素材には綿や通気性に優れた麻や綿麻、伸び縮みするポリエステルなどの科学繊維を含んだストレッチがあるものがあります。綿や麻素材は洗濯すると縮むことが多いので、全体にゆとりがあるワンサイズ上くらいの大きさを選んでおくと丁度良いでしょう。

ワイシャツの基本的なサイズの合わせ方

首周りや肩幅がきちっと合っているのかを確認する
直立した体制で肩から袖口まで、袖口の長さに少しだけの余裕を持たせる
両腕を前ならえの体制にした時に、短くならずぴったりと合っている

ポリエステルなどを混合したストレッチ素材は、特に女性などにお勧めです。適度なフィット感があるものを選んでおけば、胸の大きさなどで微妙に変わってくる身衣の部分を、ストレッチの伸縮性で着心地良くカバーしてくれます。

このように生地などの特徴も考慮に入れてワイシャツのサイジングをすると、縮んで着れなくなることもないのでお勧めです。

形態安定ワイシャツ

ワイシャツの 中でも形態安定のタイプのものは大変便利で人気があります。この形態安定とは、お洗濯した後でもまるでクリーニングしたかの様な状態を保っており、型崩れしにくい、シワが寄りにくい、アイロン掛けが非常に楽と言った特徴があります。

この形態安定シャツには様々な素材があり、例えば綿とポリエステルの混合生地などはもっともポピュラーと言えるかもしれません。これはほとんどアイロンがけ無しで使えるアイテムとして重宝されています。

しかし、夏場はポリエステルが混じっていると、通気性が悪く少々暑いと言った意見もあります。そんな方に人気があるのが、綿が多く含まれている生地になります。この生地の配合でかなり体感も変化してきますので、形態安定のワイシャツを選ぶ時のポイントになります。

形態安定シャツは、単身赴任の男性や独り暮らしの男性に忙しいご家庭など、アイロンのひと手間を省いてくれるので人気があります。いつでも綺麗なワイシャツを着ていれば、周りからの評価も高くなりますのでお勧めです。今はインターネット通販などでも気軽に購入できるファッションアイテムの1つですので、普段のワイシャツでのアイロンがけに手間取っている方には非常に便利と言えるでしょう。

オーダーメイドのワイシャツの方がお得になることもある

ワイシャツはスーツ専門店だけでは無く、インターネット通販や、激安雑貨店、ファストファッションブランド店などでも気軽に購入できます。そんなワイシャツのなかで密かに人気を集めているのがオーダーメイドのワイシャツです。

オーダーメイドと言うと価格の面から見ても高価ですし、やや敷居の高いイメージがありますが、自分のこだわりやサイズなどにピッタリと合ったワイシャツは、着用していても大変気持ち良く、良いものを長く着たい方にはとてもお勧めです。

また、少し太めの体型や、やせ形、スポーツなどで特定の部位に筋肉がついている方、女性などで胸が大きい方など、なかなか自分に合ったサイズのワイシャツが見つからない方にもオーダーメイドのワイシャツは最適です。

自分のサイズに合いそうなワイシャツを何枚も購入して試してみるよりも、オーダーメイドでピッタリとサイズの合うワイシャツを持っていた方が、経済的にもお得になります。さらに、一度専門店にオーダーしておくと、自分のサイズを覚えておいて貰えるので、新しくワイシャツを新調したい時にも楽に追加オーダーができます。なかなか自分に合ったワイシャツが見つからない方は、オーダーメイドを利用してみるのもいいかもしれません。

襟なしのワイシャツ

ワイシャツと言えば通常は襟が付いており、ネクタイと合わせるものが主流となっていますが、そんなワイシャツの中でも襟無しのデザインがあります。襟なしですと、襟があるものに比べてラフな印象になるので、ビジネスシーンと言うよりフォーマルファッションをもう少しお洒落に楽しみたい場合に向いています。

襟なしですと、とてもシンプルですのでシャツ自体にプリーツの入ったものや、胸ポケットやボタンに遊びの要素を取り入れたデザインのものなどがあり、ブランドのワイシャツなどは、そう言ったお洒落心溢れるデザインシャツが人気となっています。

また、襟なしのワイシャツは襟付きのワイシャツのように襟の内側が汚れことがないので洗濯が簡単なうえに、アイロンがけの際に難しいとされる襟元もスッキリとしているので、アイロンがけが苦手な方にも便利なシャツになります。

襟なしシャツはファッション性を重視した着こなしが簡単に出来ますので、襟元にスカーフやマフラーなどの巻物をしても大変目立ちますし、人とは違うコーディネートを楽しみたい個性派のファッションを好む人にも大変お勧めのデザインシャツです。